無職の夢日記

夢日記

もう働かなくていいんだと安堵する夢

☆夢の結末☆

退職したことを実感した。

 

☆夢の内容☆(2020年4月2日、退職直後に見た夢)

 私は夢の中で夢を見ていた。怖い夢だった。寝ている私の横で、知らないおっさんが延々と怪談をするのだ。「シャワーを浴びている自分の背後から女の人が襲ってくる話」や、「街中で自分以外の人間がみんなエイリアンになっている話」をされたのを覚えている。おっさんは真っ暗な部屋の中、私の耳元で囁くように話していた。

 それらの怪談は現実で実際に起こるのだとおっさんは言った。私は恐怖した。「これは夢なのだから現実に起こることはない」と何度も自分に言い聞かせて、私は毛布にくるまり、ギュッと目をつぶった。

 

 怖い夢から覚醒してもなお、私は夢の中にいた。目覚めた場所は見覚えのない部屋だった。薄暗く、埃っぽい部屋。観葉植物が飾ってあったのを覚えている。虹色に輝く葉っぱを持つ植物だった。ソファで横になっていた私はぼんやりとその植物を眺めた。今が夢なのか現実なのか判断できずにいた。

 そんな私に女性が声をかけてきた。見覚えのある女性だった。辞めた会社で一緒に働いていたおばちゃんだ。彼女は私に「遅刻するよ」と言いながら、ペットボトルの中の水を床に捨てていた。

 捨てられた水は床に溜まっていった。やがてそれは水たまりになり、ゆっくりと大きく、深くなっていった。水たまりはどこまでも澄んでいた。覗いてみるとそこには海の景色が広がっていた。深い青の中にサンゴ礁を見つけたのを覚えている。とても、綺麗だった。

 

 おばちゃんは私に向かって「早く行かないと遅刻しちゃうよ」と叫んだ。彼女は玄関の扉を開け、私を手招きしていた。外にバスが停まっているのが見える。

 

 私はソファから立ち上がった。バスに乗って、会社に行こうとしたわけではない。私は玄関とは反対方向に走りだした。床を蹴ると、部屋の埃が舞い上がった。

 目と鼻の先にガラス窓が見えたと思った瞬間、強い衝撃が私を襲った。窓に衝突したのだ。窓を突き破り、私の体はベランダに放り出された。粉々になったガラスがスローモーションで散らばっていく。ガラス片はキラキラと輝いていて、とても綺麗だった。

 後ろから誰かが私を呼ぶ声がする。そんなことはもう、どうでも良いことだった。私はベランダから飛び降りた。ここが高所だということは、飛び降りてから気づいた。風が私を叩く。落下していく感覚がする。落ちていく先に星空が見えた。夜空に星々が煌めいている。私は星空を目指した。ずっと落下しているうちに、私は空を飛べるようになっていた。

 

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目覚めた後、現実世界でも会社に行かなくてもいいのだと理解した瞬間、私は全てから解放されたと感じ、安堵の涙を流した。

 

 

終わり