無職の夢日記

夢日記

遺品整理をしながら死後の世界を想う夢

 

夢の結末

死後の世界ってこんな感じなのかなあって思った。

 

☆夢の内容☆

 私はホテルのロビーにいた。豪華なホテルを紹介するテレビ番組で見たことがあるような、綺麗なホテルだった。壁が一面ガラス張りになっており、外の海の景色を一望することができた。太陽に照らされた白い砂浜は宝石のように白く輝き、エメラルドグリーンの海はどこまでも透きとおっていた。高校の修学旅行で行った沖縄の海が思い出される。

f:id:honeywormmiura:20200830135220j:image

 

 私はロビーのソファでくつろいでいた。ふかふかで、高級そうなソファ。自分の体がどこまでも沈み込んでいく感覚に包まれていた。

 ふと、誰かが私を呼ぶ声がした。声のした方に顔を向けたが誰もいない。というより、ホテルには他の客も、従業員の姿さえ見当たらなかった。

 

 私はホテル内の探索を始めた。ロビーのすぐ隣にはお土産売り場があった。どのような物が売っていたのか鮮明には覚えていないが、バットとグローブが置いてあったのは記憶している。そのバットとグローブには見覚えがあった。それは私が学生時代使っていたものだった。何故昔使っていた野球道具がここにあるのだろうか。私は疑問に思ったが、バットとグローブに手を触れることはなかった。それに触れてはいけないような気がしたのだ。何故か、強くそう感じた。

 

 いつの間にか私は土産屋から場所を移動していた。私は真っ白な部屋に閉じ込められていた。狭い部屋だった。壁の一部はロビーと同じようなガラス張りになっており、美しい海の景色をここからでも見ることができた。

 部屋に数人の子供たちがいることに気がついた。部屋と同じく真っ白な子供たちだった。真っ白な服、真っ白な肌、真っ白な髪の毛。彼らは皆俯いており、その表情を見ることは出来なかった。

 彼らは皆、部屋の中央で何かを漁っていた。ゲーム機であったり、マンガ本であったり。土産屋で見た野球道具と同じく、それらは私のものだった。ゲーム機もマンガ本も、現実の世界で私が最近目にしたものだった。

 

 私は立ち上がり、部屋に備え付けられている棚を眺めた。白く塗装された木製の棚には、たくさんの写真が飾られていた。プールで泳ぐ子供の写真。遊園地で泣きべそをかいてる子供の写真。当然、写真に写っている子供は私自身であった。写真の中の自分と目が合う。写真の中の、子供の姿のままの私は、私を哀れんでいるように思えた。

 

 振り返ると真っ白な子供たちが私を見つめていた。子供たちの表情は思い出せない。おそらく、みんなのっぺらぼうだったのだと思う。私は子供たちのもとへ行き、腰を下ろした。床に散乱している物が増えていた。学校の教科書、子供の頃使っていたお気に入りのリュックサック。これは遺品なのだと思った。私の遺品。ここは死後の世界なのだろう。

 

 床に散らばる私の遺品がゆっくりと沈んでいく。よく見ると、床はおびただしいほどの小さなカニたちで構成されていた。カニたちはハサミで私の遺品を掴み、下へ下へと運んでいった。ゆっくりと沈んでいく私の遺品を、私はいつまでも眺めていた。

 

 

 

終わり

(2020年1月15日に見た夢