無職の夢日記

夢日記

好きなキャラと夏を楽しんだ後、絶望する夢【夢日記】

 

☆夢の結末☆

 絶望の淵に沈む。

 

☆夢の内容☆

 夢の中の私はコミックマーケットの会場にいた。コミックマーケット(通称コミケ)とは大規模な同人誌の即売会である。広大なフロアに数万のサークル、何十万の人々が集まる日本屈指の大イベントだ。

f:id:honeywormmiura:20200828220457p:image(参考画像 コミケの会場である国際展示場外観)

 

 そんな現実世界のコミケが夢の中では実によく再現されていた。国際展示場内部の灰色のコンクリートや様々なアニメキャラクターのポスターが私の眼前に広がっていたのをはっきりと覚えている。

 現実のコミックマーケット会場は大勢の人で溢れかえるのだが、それは夢の中でも同様であった。視界が人で埋め尽くされていた。人に押しつぶされ、身動きのできない私は人の流れに身を任せる他なく、ただ人の波に飲まれるだけであった。

f:id:honeywormmiura:20200828220214j:image(参考画像 実際のコミケの様子)

 

 すると私はとあるサークルスペース(同人誌の売り場みたいなところのこと)にたどり着いた。どのようなジャンルの同人誌を売っていたかは定かでないが、そのサークルの主人は私のお気に入りのアニメキャラクターであった(長髪の女の子)(このキャラについては以下Kと呼ぶ)。


 どうやら夢の中の私とKは親しい間柄のようで、私はKに挨拶をした。するとKは、

「サークルを抜け出し、コミケを一緒に回ろう」

と提案してきた。私はKが大好きなので当然快諾した。私は嬉々としてKの手を取り、サークルスペースを後にした。

 しかし、それを良しと思わない者もいた。Kのスペースに集まっていたKのファンたちである。去っていく私とKを怪訝な顔で睨め付ける彼らの視線は今でも容易に思い出すことができる。

 

 ともかく私とKは夢の中のコミケを楽しんだ。現実のコミケにはコスプレ広場というものがあるのだが、夢の中でもそれは健在であった。晴天の下、青々とした芝生に私とKは腰を下ろし、コスプレしている人々を眺めて楽しんだ。広場に「小林さんちのメイドラゴン」のカンナというキャラがいたのを覚えている。あと「ガンダム」のオルガイツカというキャラもいた。オルガは遊戯王というカードゲームをしていて、見事に負けていた。その負けっぷりを見て私とKは笑った。

 

 ふたりでレストランにも行った。現実の国際展示場の中にもあるお洒落な店だった。ふたりでお喋りしながらパフェを食べた。楽しいひと時を過ごしていたのを覚えている。


 食事を終えるとふたりで一緒に帰路に着くことになった。既に日は沈んでいた。外には屋台が並んでおり、屋台の光で夜道が照らされていた。いつの間にかKも浴衣姿になっており、まるで夏祭りの会場にいるようだった。ひぐらしの鳴く声も相まって、青春時代が思い出され、ノスタルジックな気持ちになった。

f:id:honeywormmiura:20200828221013j:image

 

 Kが写真を撮ろうと提案してきた。私はスマホを構え、ふたりでピースして自撮りをした。Kの笑顔がとても可愛かったのを覚えている。

「ちゃんと撮れたかな?」

 私はスマホを操作した。カメラロールを開き、たった今撮った写真を見た。そこにはKの姿はなく、私しか写っていなかった。私はスマホの画面から顔を上げた。夏祭りの屋台はまだそこにあった。ひぐらしの鳴き声も周囲に響いてる。しかしKはどこにもいなかった。

 私は側にいた男の子に「Kはどこに行ったのか」と尋ねた。男の子は怪訝な顔をして、「最初からあなたはひとりぼっちだったよ」と答えた。

 私はその場にへたり込んだ。男の子の母親が、男の子を抱き抱えて私から逃げるように離れていった。周囲の人たちも、私のことを、まるで頭のおかしな人間を見るような視線で眺めていた。

 

 Kなんて最初から存在せず、楽しかった夏のひと時は全て私の妄想だったのだ。

 私はまるですぐ側にKがいるようにコミケや夏祭りを楽しんでいたが、その実、私はずっと1人で行動していた。周囲から見れば、私は1人で虚空に向かって話し続けている、頭のおかしな人間だったのだ。

 

 夢の中の私は、ひどく冷静にそう理解した。夢から醒める予感がする。私はスマホをそこらに放り投げた。スマホは地面に叩きつけられるわけでもなく、ただ暗闇に消えていった。

(夢の中でくらい夢を見させて欲しかったな)

目覚めた後、私はそう思った。

 

 

 

終わり

(2019年8月10日に見た夢)